調剤薬局の薬剤師のお仕事

専門分化した特定領域で効果的に薬物療法を実施する専門薬剤師

従来の薬剤師の役割は、患者のQOLの改善に向けて、薬に関するケアを直接提供するという「ファーマシューティカル・ケア」を実践するジェネラリストという考え方がされていました。しかし、年々進歩する薬物療法に合わせて薬剤師のご業務も高度する傾向が強くなってきました。

医師や看護師とともに医療現場で活躍

医療現場では複数の診療科の専門医が、看護師や薬剤師とチームを組んで患者の治療にあたる「チーム医療」が主流となってきています。こうした流れを受けて、特定の領域における薬物療法を安全かつ効果的に提供できる「専門薬剤師」を養成しようとする動きが活発になりました。

日本学術会議専門薬剤師分科会の提言では、専門薬剤師の役割として、ハイリスク医薬品を適正に使用しようすることと、ハイリスク患者を重点的に管理すこととしており、そのために医師に代わって薬剤師が各種臨床検査や治療薬物モニタリング(TDM)を行ったうえで、医薬品情報を収集・評価するとしています。

日本に先駆けて専門薬剤師制度が導入されたアメリカでは、放射性医薬品、栄養管理、精神疾患、がん、薬物療法などの専門分化がなされています。日本では、がん、感染制御、精神科、妊婦・授乳婦、HIV感染症の分野で専門薬剤師認定制度を導入しています。

がん治療領域における専門薬剤師の仕事を日米で比較してみると、アメリカでは、薬剤師が処方設計の助言、患者への情報提供だけでなく、医師から権限の委任を受けて処方箋を書いたり、投与量の決定や用法の指示、モニタリング、評価までを行います。

日本では法的な制限で薬剤師が処方箋を書くことはできませんが、専門薬剤師制度の導入で職能領域は発展しており、化学療法チームへの酸化と処方計画への関与、化学療法の処方監査、抗がん剤の混合調製、服薬指導、副作用のモニタリング、緩和医療チームへの酸化、抗がん剤情報の収集・評価などを行います。

日本の専門薬剤師は各団体が定めた独自基準に基づいて認定されていますが、専門薬剤師のレベルの維持と向上には第三者機関によって保証された認定制度が必要という指摘がなされるとともに、患者ニーズの高い領域で専門薬剤師を育成することは関連学会・団体の責務としています。

日本ではこれら専門薬剤師の認定制度とは別に、日本薬剤師研修センターや大学薬学部などが運営主体となった認定薬剤師制度があります。この制度は、薬剤師の生涯研修として行われる各種の研修会への更新制に代わる効果を上げているとされています。


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